{国会報告}2025/4/11 経済産業委員会

MOX燃料再処理の不合理性について問う!

宮﨑委員長休憩前に引き続き会議を開きます。質疑を続行いたします。佐原若子君。

佐原委員れいわ新選組、佐原若子です。よろしくお願いいたします。大臣、お疲れのところ、どうも済みません。では、お伺いいたします。使用済みMOX燃料、第二再処理工場の再処理費用を電力会社が積み立てているということですが、どなたが、いつからいつまで、幾らぐらい積み立てていますか。教えてください。

久米政府参考人お答え申し上げます。再処理等拠出金法におきましては、使用済みMOX燃料を含めて、全ての使用済燃料を対象として、再処理等業務を行うために要する費用の長期的な見通しに照らしまして、当該業務を適正かつ着実に実施するために十分なものとするよう、拠出金単価を定めることとなってございます。その上で、再処理等拠出金については、特定実用発電用原子炉設置者使用済燃料再処理・廃炉推進機構に対して納付しておりまして、二〇一六年度から二〇二三年度までの合計値として、北海道電力は約八百四十九億円、東北電力は約千四百三十二億円、東京電力は約一兆四千百九十億円、中部電力は約二千八百七十九億円、北陸電力は約二百四十四億円、関西電力は約一兆六百八十一億円、中国電力は約九百十二億円、四国電力は約二千七十九億円、九州電力は約六千七百九十三億円、日本原子力発電は約千八百三十八億円を納付しているものと承知してございます。

佐原委員ありがとうございます。その費用は消費者が支払う電気託送料金に入っていますか。入っていれば、現在、一キロワット・パー・アワー、幾らぐらいですか。

久米政府参考人お答え申し上げます。再処理等拠出金は、再処理等拠出金法に基づきまして、特定実用発電用原子炉設置者が使用済燃料再処理・廃炉推進機構に納付するものでございます。その上で、再処理等拠出金は託送料金の原価に算入することは認められておらず、御指摘の費用は託送料金には含まれてはございません

佐原委員電気託送料金にはほかに原子力関係では何か入っていますか。金額も教えてください。

久米政府参考人お答え申し上げます。託送料金に関しましては、二〇一六年に閣議決定されました福島復興支援等に基づきまして、賠償負担金及び廃炉円滑化負担金につきまして、託送料金を通じまして広く需要家に負担を求める措置を講じてございます。その上で、令和二年、二〇二〇年に託送料金で回収することを承認いたしました賠償負担金は総額で約二・四兆円廃炉円滑化負担金は総額で約五千億円でございます。

佐原委員最初にお尋ねした第二再処理工場の費用ですが、再処理が延々と始まらない場合、延々と積み立てていくのですか。具体的なロードマップはありますか。失敗して中止になったら、積立金はどうなさいますか

久米政府参考人お答え申し上げます。先ほど、私の答弁で、福島復興指針と申し上げるべきところを福島復興支援と申し上げまして、訂正させていただきます。失礼いたしました。

今御質問いただきました、積立てを今後どのように進めていくのかということでございますけれども、再処理等拠出金法におきましては、使用済みMOX燃料を含めて、全ての使用済燃料を対象として、再処理等業務を行うために要する費用の長期的な見通しに照らして、当該業務を適正かつ着実に実施するために十分なものとなるよう、拠出金単価を定めることとなってございます。その上で、全ての使用済燃料について、再処理等を着実に実施するために、六ケ所再処理工場の竣工に向け官民一体で責任を持って取り組むとともに、同工場の竣工後、安全性を確保した安定的な長期利用を行うため、メンテナンス技術の高度化などに取り組み、さらに、使用済みMOX燃料の再処理技術に関する研究開発を進め、その成果を六ケ所再処理工場に適用する場合を想定し、必要なデータの充実化を進めるといった取組が重要だと考えてございます。以上の取組の進展を踏まえつつ再処理等拠出金を算定していくということになりますので、再処理工場が中止になった場合といった仮定の御質問にお答えすることは困難でございます。一般論として申し上げますと、再処理等拠出金の具体的な算定に当たりましては、使用済燃料再処理・廃炉推進機構の運営委員会におきまして、専門的な知識、経験を有する有識者が、最新の知見に基づいて毎年度精査することとなってございます。

佐原委員ありがとうございました。二〇一八年十月五日の記者会見で、当時の世耕経産大臣が、第二再処理工場のスケジュールなどについてはまだ定まっておりません、今後しっかりと検討していくべき課題と述べていらっしゃいますが、既に七年も過ぎています。一向にスケジュールが出てきませんね。どのようになっているのでしょうか。教えてください。

久米政府参考人お答え申し上げます。二〇一八年十月の世耕大臣の記者会見では、使用済みMOX燃料の再処理につきまして、第二再処理工場も含め、第五次エネルギー基本計画のとおり、研究開発に取り組みつつ検討を進めるべき課題である旨を申し上げたというふうに承知してございます。その後、本課題につきましては、二〇二三年に日仏事業者が共同でフランスのラ・アーグ工場での使用済みMOX燃料の再処理実証研究を具体化させるとともに、審議会での議論を経て、第七次エネルギー基本計画で、研究開発の成果を六ケ所再処理工場に適用する場合を想定し、必要なデータの充実化を進める方針を示すなど、当時、世耕大臣から申し上げましたとおり、研究開発及び政策検討を進めてまいりました。これを受けまして、第七次エネルギー基本計画では、想定される使用済燃料の発生量も勘案した上で、六ケ所再処理工場について、安全性を確保した安定的な長期利用を進めるべく、メンテナンス技術の高度化などに取り組むとともに、さらに、使用済みMOX燃料の再処理技術に関する研究開発を進め、その成果を六ケ所再処理工場に適用する場合を想定し、必要なデータの充実化を進めるとの方針の下、着実に再処理を進めることとしてございます。その上で、いわゆる第二再処理工場につきましては、六ケ所再処理工場の稼働状況や原子力発電所の稼働状況とその見通し、これを踏まえた核燃料の需要量や使用済燃料の発生量等を総合的に勘案しつつ、引き続き検討してまいります。

佐原委員ありがとうございました。結局のところ、日本にはまだMOXを再処理をする技術がないし、今も検討中というか、技術の研さんをしていらっしゃるものだと考えますが、関電はオラノに二百トンのMOX燃料を再処理に出すということですね。日本はまだ再処理の技術開発中なので、それはそうかもしれませんが。だから、ロードマップなんていうのは元々描けないですよね。であるのに、ロードマップなんてないのに、いわゆるお金だけ上乗せして、いただくというのは、いただくというよりも、それは拠出するためにためておいているんだと思いますけれども、国民が今苦しくて、電気代が高いと言っているときに、本当に、発電もしない、絵に描いた餅かもしれない再処理工場に対してね、どうなんでしょうと私は思うんですよ。私は、関電が最初に言い出したオラノという会社ですね、以前、私はコジェマに行ったことがあります。コジェマはアレバになって、それからALPS処理水をした会社になって。そのコジェマのときに行ったんですね。そのときにラ・アーグの怒れる母たちという母親たちの団体とお会いしたんですよ。そのときに、ここの子供たち、ボーモン県の子どもたちですね、白血病が多発した、それはあなたたち日本人のせいだよと言われたんですね。私、そのときに、ああ、そうですねと思いました。イギリスやフランスに再処理を委託してやらせていた。お金は払っていたと思います。でも国産のエネルギーということで、原発に依存する余り他国に、それは迷惑とは言えないかもしれない、だけれども、ある程度の影響があるのではないか国産エネルギーといっても、ウランはほとんどが海外から買ってきていますよね。そこの、先住民の人たちには、やはりいろいろな被害が出ています。そこは、そこの国の責任だと言われればそれまでですけれども、私は、やはり子供たちのことを考えると、いや、申し訳ないなと思います。そしてまた、青森の六ケ所再処理工場、二〇〇六年にアクティブ試験で実験をしたので、レッドセルといって、中の様子を目視もできない、もちろん補修工事もできない、耐震設計に関する問題もいろいろあると思うんですよ。これは、再処理とかというのは電力を生まないし必要ないんじゃないかなと思うんです。今日、午前中にも、再エネを制御していると。そんなもったいないことをして原発を造って再処理もやってって、何なんだろう。私個人としては、再処理なんかしてほしくないですよ。再処理は、何もしなくても、稼働しなくてもというか、発電しないのに、三日動かせば原発一年分の放射能を出すというふうに言われております。そんなものを青森県では、高レベル廃棄物だっていつ出してくれるか分からない、五十年したら出すという約束で、いろいろなところにいろいろな約束をしていますよね。おらほの県から出してくれというところがいっぱいあると思いますよ。でも、全部それは六ケ所に行くわけでもないし、福島に行くわけでもないし、だから、先のことを考えたら、もう原発からは撤退するべきなのではないかなと私は思うんですよ。もちろんCO2という言い訳はしますよね。だけれども、本当にそうなのと。制御しなきゃいけないぐらいの再エネがあるんだから、もっと工夫したらメイド・イン・ジャパンのすばらしいエネルギーが出て、いろいろな企業がもっと伸びていくんじゃないのかなと思うんですよ。何かあったら大変な事故になる。今、そういうことを考えたときに、経産省がもし英断をして、いや、核燃やめます、原発やめますと言ったら、これはもう全国的な、全世界的なニュースになると思うんですよ。宮沢賢治がこう言ったんです、世界中が平和じゃないと個人の幸せはないよねと。だから、日本は日本のことだけ考えていちゃいけないんじゃないかなというふうに思うんですよ。私は、すばらしい日本の技術、分かります。すばらしい省エネでも、ラピダスのときもそうです。すばらしいな、日本にこれからチャンスがあるかもしれない、本当にジャパン・アズ・ナンバーワンにもう一度返り咲くかもしれない。でも、そのときにもっと倫理的であってほしい、哲学を持ってほしいと思うんですよ。ミッション・ビジョン・バリューのように、あのようなすばらしい考えを持った人たちがいらっしゃるんだから、本当に原発ってどうなの再処理って本当に必要なの、そうやってもう一度みんなで考えていけたらいいなと思っています。もう時間ですので、これで終わりにします。どうもありがとうございました。

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